製作総指揮:ラース・フォン・トリアー
出演:ビョーク
区分:映画
評価:★★★★
何は無くとも、主演女優(アイスランドの人気歌手らしい)が生理的に受け付けない。顔がどうしても見てられない。こんなに終始顔を歪めながら見る映画は初めてだった。
まあそれはさておき。作品自体は素晴らしいの一言である。情け容赦無いストーリーに、それを静かに引き立てるホームビデオ的カメラワーク、ミュージカルシーンを際立たせる演出の妙、俳優陣の怪演、それら全てが合わさって久しぶりに良作に巡り合えた。この映画、良い意味で“気持ち悪過ぎる”。ホラーよりホラーしてるというか、胸のムカムカ感がいつまで経っても無くならない。
いや、それにしても。主演女優の、空想に浸るあの恍惚とした表情……。絶対無理。やっぱり生理的に受け付けない。受け付けないのだけれど、ここまでくると、一周回ってむしろ作品にフィットするという。もう、とにかく凄い。ラストシーンまで手を抜かないその徹底ぶりは、視聴者の心をえぐること間違いなし。毒にも薬にもならない作品が溢れる中、これは致死量レベルに近いな……。